海外患者さんのためのStep-by-Stepガイド
渡航の流れ
渡航準備の開始
1-1医療渡航に向けては、医療機関との連絡や医療滞在ビザの取得など、多くの手続きが発生します。まずは、医療機関が提携する医療渡航支援企業に相談し、サポートを受けましょう。(尚、JIHの中には医療渡航支援企業を介さず直接対応が可能な施設もあり、病院検索で「医療機関との直接連絡が可能」にチェックを入れて検索することで見つけることができます。)
1-2相談に向けては、現在の病状、これまでの医療情報(レポートや画像を含む)、希望する医療機関、予算、来日希望時期などの情報を用意しておきましょう。
医療機関との調整
2-1医療渡航支援企業を経由して、渡航先候補の医療機関への問合せを実施します。
受入可否・治療内容・期間・費用などの詳細情報が、医療機関から支援企業に提供されますので、それらの回答を参考にして滞在を計画しましょう。
医療機関への問合せ自体が、セカンドオピニオンとして有料となる場合もあります。
医療機関から返答が届くまでに、問い合わせから1週間程度の期間を要する場合もあるため、時間の余裕をもって調整を進めましょう。
概算費用の前払い
3-1医療機関への治療費の支払い方法は医療機関や医療渡航支援企業によって異なります。患者さんご自身が医療機関へ直接お支払いいただく場合のほか、医療渡航支援企業に支払い、当該企業が医療機関への支払いを代行する場合があります。
支払方法や支払先などを事前に確認し、上記の調整を経て提示された概算費用を医療機関または医療渡航支援企業の案内に従ってお支払いください。
ビザの手配
4-1あなたの国から日本への入国にビザ(査証)が必要かは、確認してください。
ビザがない場合には、医療渡航支援企業が医療滞在ビザの取得サポートを行っていますので、相談することも可能です。
ビザを既に持っている場合は、有効期限や滞在可能日数を確認しましょう。
渡航・治療
5-1渡航にあたっては、医療渡航支援企業が送迎等の必要なサポートを手配することができます。
治療期間中、ご家族や代理人の方に日本に滞在し付き添いいただくことがあります。なお、面会や付き添いに関するルールは医療機関ごとに異なり、人数や時間等が制限される場合がありますので、事前に医療機関または医療渡航支援企業へご確認ください。
治療費の精算
6-1渡航前に支払った概算費用をもとに、実際に発生した費用を精算します。治療内容や治療期間によっては、当初概算額に含まれていない検査・治療等の追加費用が発生する場合があります。
6-2医療渡航支援企業を利用する場合、通訳・翻訳費用やコーディネート費用等が生じます。実際の費用が概算額を下回った場合は差額が返金され、上回った場合は追加支払いが必要となる場合があります。返金や追加支払いの方法、費用の内訳や請求書等の確認方法については、医療機関または医療渡航支援企業に事前に確認しておきましょう。
帰国後のフォローアップ
7-1フォローアップの方法は、治療内容や医療機関によって異なります。継続して日本の医療機関を受診する場合や、定期的に来日して診察・検査を希望される場合は、帰国後の診療計画や再受診の時期・方法について、日本の主治医と十分にご相談ください。
7-2また、日本で継続して受診を予定している場合であっても、自国滞在中に体調の変化や緊急時に対応できる医療機関(かかりつけ医等)を確保しておくことが重要です。帰国後のフォローアップ体制については、日本の主治医と予め相談し、自国の医療機関および必要に応じて医療渡航支援企業と連携して確認しておきましょう。
よくある質問
日本では、高い専門知識・技能を持つ医療スタッフが治療の前後を含めて連携し、最先端の医療サービスを提供しています。
「日本医療が信頼される理由」のページで、詳しい情報をご確認いただけます。
これまでも多くの患者の方々が日本へ渡航し、治療を受けられています。一方で、日本で治療を受けられるかどうかは、患者さんの病状や治療内容によって異なります。まずは、これまでの治療歴や現在の病状、検査結果等の医療情報を日本の医療機関へ提出し、受入れの可否や治療方針について確認してください。また、多くの医療機関では、渡航前にオンライン診療やオンライン相談等を実施しており、事前に治療方針や渡航の可否について相談することが可能です。渡航の可否や渡航時期、移動方法については、患者さんの病状や治療内容によって異なりますので、日本の医療機関および医療渡航支援企業と十分に相談した上で決定してください。
患者の方々のニーズに合わせて、治療・滞在をサポートする体制を整えることができるため、言語面を含めて安心して滞在することが可能です。
例えば、渡航の際には、医療渡航支援企業が、空港での送迎・ホテルチェックインサポート・医療機関への送迎などをアレンジすることができます。治療の際には、医療通訳を手配し、医療機関内で必要な通訳を提供することも可能です。
医療滞在ビザ手続きや医療機関の受入準備の観点から、渡航準備はおよそ数週間から1カ月以上の想定が必要です。
医療滞在ビザの申請にかかる期間は、申請する国・都市や個別の状況によって異なります。医療機関の受入準備等も含め、渡航前の準備は早めに進めましょう。医療渡航支援企業では、医療情報の整理・翻訳や医療滞在ビザの申請準備等をサポートしており、こうした支援を受けて渡航準備を進める患者の方々も多くいらっしゃいます。
渡航準備の開始・補足
日本で医療サービスを受けるために訪日する海外在住の外国人(渡航受診者)に対し、訪日前から帰国後まで一連の支援サービスを行う事業者を医療渡航支援企業といいます。日本での医療サービスの受診を希望する渡航受診者に対し、受け入れ医療機関とのマッチング、医療サービス受診に係る費用の支払い代行、通訳派遣、その他受け入れに関わるサポートなどの医療コーディネートサービスを提供する事業者を指します。
外国に渡航して医療サービスを受ける際には、治療が長期にわたる可能性や、治療後のフォローアップのために複数回渡航が必要になる可能性について事前に想定しておく必要があります。また、アクセスが容易な場所を渡航先に選択することで、柔軟な治療計画を組むことができます。日本は、アジア太平洋地域から距離的に近いだけでなく、国際空港も多く、国内の移動も容易です。
概算費用の前払い
概算費用には、医療機関が提示する概算治療費のほか、医療渡航支援企業を利用する場合は、コーディネートやその他のサービスにかかる費用が含まれる場合があります。費用の内訳を事前によく確認しましょう。
送金から送金確認まで時間を要する場合があるため、注意しましょう。
国によっては、銀行が送金時に追加書類を求める場合もあるため、事前に確認するようにしてください。
ビザの手配
日本入国には原則としてビザ(査証)が必要です。(ただし、ビザ免除国の国籍を持つ人は入国時にビザが必要ではない場合もあります。)なかでも、医療滞在ビザとは、日本の医療機関で医療を受けることを目的として訪日する外国人患者等とその同伴者に対し発給されるものです。(人間ドック、健康診断、検診、歯科治療、温泉湯治を含む療養等も対象となります。)
外国人患者等および同伴者が医療滞在ビザの申請を行う際には、医療滞在ビザの身元保証機関から身元保証を受ける必要があります。医療滞在ビザの身元保証機関として登録されている医療渡航支援企業であれば、これらの手続きを行うことが可能で、本サイトの医療機関検索では、候補医療機関のページから当該施設が提携する医療渡航支援企業にコンタクトすることが可能です。
なお、上陸が許可される期間は通常90日以内で、短期滞在の場合は、パスポートに貼付される上陸許可に通常90日以内の日数が在留期限として記載されています。上陸許可に記載されている期日までに日本から出国する必要がありますので、日本で医療機関を受診する場合には、在留期限内に治療を終了し帰国可能かどうかを事前に確認しておきましょう。
医療滞在ビザの取得にかかる期間は、申請する国・都市や個別の状況によって異なります。医療渡航支援企業が必要な医療情報をすべて受け取ってから、ビザの取得まで少なくとも2週間程度かかります。
医療機関の受入時期の調整等も必要となるため、渡航時期については、医療機関や医療渡航支援企業と相談し、計画しましょう。
渡航・治療
日本の安全性、特に医療・健康環境の安全性は世界的にも評価されており、安心して渡航・受診できる環境が整っています。
例えば、『The Safe Cities Index 2021』では、東京が総合スコアで第5位、医療・健康環境の安全性(Health Security)カテゴリでは、東京、大阪がそれぞれ第1位、第5位とされており、世界60都市の中でも非常に高い評価を受けています。
日本での滞在中は、医療渡航支援企業が言語面等でのサポートを行うことができます。
例えば、空港での送迎、ホテルチェックインサポート、医療機関への送迎などを手配することが可能です。
治療の際には、医療通訳を手配して必要な通訳を提供することもできます。
例えば、手術後に24時間体制でのケアが必要な場合は、医療通訳についても24時間体制で対応します。
※医療通訳は医師・医療機関側の判断に基づき要・不要が決定されますので、受診者はコーディネーターと相談しながら医療通訳派遣について医療機関側と調整することになります。医療通訳の料金は、時間当たりの料金に沿って、実際に稼働した時間によって精算されます。単価はコーディネーター毎に決まっていますので、事前に確認するようにしてください。
※他言語での直接対応が可能な医師や看護師のいる医療機関は少ないため、ご留意ください。
日本の医療機関では、入院中は原則として医療機関スタッフや医療者が患者のケアを行いますが、ご家族や代理人に治療に関する説明への同席をお願いする場合があります。面会人数や滞在時間、小さなお子様の面会、夜間の付き添い等のルールは医療機関によって異なりますので、事前に確認しましょう。
予約が入っていても、救急患者等を優先する場合がありますので、予約時間どおりに診察が進むわけではありません。待ち時間が発生することも想定しておいてください。
医療機関側に示していなかった情報がある場合、それが原因で受け入れが中止となる可能性があります。事前にすべての医療情報を日本の医療機関に提出するようにしてください。
日本の医療機関では、原則として事前に相談した疾患について治療を行います。複数の疾患について受診を希望する場合は、渡航前にすべての希望を医療機関や医療渡航支援企業に伝えてください。場合によっては、複数の医療機関への問い合わせや予約が必要となることがあります。
治療費の精算
治療終了後の精算の結果、事前に支払った概算額に差がある場合は、差額が返金されます。一方、実際に発生した費用が概算費用を上回った場合は、差額の追加支払いが必要となる場合があります。返金や追加支払いの方法、費用の内訳や請求書等の確認については、医療機関や医療渡航支援企業に確認しましょう。なお、送金時の口座とは別の口座への返金を希望する場合、口座名義人との関係を示す書類等が必要となる場合があります。
日本での医療を補償対象とする国際医療保険に加入している場合でも、治療費等が補償されるかは、保険のプランや契約内容によって異なります。対象となる疾患や費用、通訳・コーディネート費用等の補償範囲を、事前に確認しておきましょう。
また、海外保険の「ダイレクト・ビリング」に対応していない医療機関もあります。その場合、治療費をいったんご自身で支払い、後日保険会社に請求する必要があります。海外保険の利用可否やダイレクト・ビリングへの対応について、事前に医療機関へ確認してください。
保険金の請求には、診断書や医療機関・医師による所定書類への記入・署名等が必要な場合がありますので、必要な書類や手続きもあらかじめ保険会社に確認しておくと安心です。
なお、日本以外に在住の方が、日本での治療を受けるために日本の公的医療保険に加入することはできませんので、ご注意ください。
経済産業省「ヘルスケア産業国際展開推進事業(医療国際展開推進事業)」にて作成された資料に基づき改編・情報更新